2019年9月12日木曜日

豊かなマンションライフのイメージ(管理不全への不安の払拭①)

日本のマンションの戸数は650万戸(平成30年末)、そこに暮らす人は1,400万人以上(国民の12%以上?)。そして、築30年を超えた高経年と言われるマンションは、もうすぐ200万戸。安易に、負担なしで建替え?できなくて当たり前ですね。せっかく買ったマンションの住み替えも負担だし。せっかくなら、もちろん「買って」がイメージでは、
そこに長くは住みたいですね。近くの部屋の人たちとも、お互いが顔が見える関係で、楽しく、豊かに…
でも、距離が近いだけに、お互いのプライバシーも大切に…
まあ、都市生活の基本ですね。

マンションって、戸建て住宅が集まってできたもの?
ではないですよね。
だったら、費用の安い賃貸住宅と同じ?
でもないですよね。
そうです。確かに、マンションには大事な専有部がありますが、実は共用部としていろいろな設備や、相当な空間を「シェア」して暮らすという、日本の意識では先端の(でもヨーロッパなどでは数百年前から常識の)暮らし方なんですよね。
まあ、この「シェア」する社会って、日本でも明治時代以前のムラ社会では、それほど違和感のあるものではなく、人が集まって住む自然な姿のひとつだと思いますよ。

マンションでの快適な暮らし方、という点では、住宅という自分の財産(専有部)を最良の状態(環境も価格も)で維持し、付帯する共用施設や敷地などを有効に使っていく必要があります。ここには、そのマンションの区分所有間で話し合い、納得できてさえいれば、戸建て住宅なんかより、余程便利で快適な生活ができることになります。維持コストについても、おぼ同じ規模の戸建て住宅なんかよりも、特に10年、20年と経年してくれば低い水準になるとも考えます。そうなんです、「シェア社会」の典型なんです。

物や空間を「シェア(共有)」すること、これはもちろん人類が集団で生活していくため大切な知恵なんですが、この「シェア」の意味をよく知らないと、せっかくのチャンスが消えてしまいます。基本は、全員が「持ち主」としての責任をもち、その管理(使用する順番や時間を決め、そのメンテナンスに責任を持つこと)をちゃんと行うことなんです。そのために「協議」が必要になるのです。この原則がわかり「管理」に適切な参加ができればいいのです。

けれども、現実には、多くの人は「この『管理』はめんどくさい。ほっておけば(言われる費用を払っておけば)誰かが管理してくれる」と考えてしまうのです。一方で「レンタルじゃあないんだから、もっとコストは安いはずだ」と言って管理経費を削ろうとして、あるいは不具合を放置してしまうのです。その結果、「シェア」って面倒なだけで…、となってしまうのです。

マンションも同じです。生活するのも、建物設備を維持することも、「シェア」の本質を区分所有者、居住者の皆さんがよく理解してないから、「荷物」と感じてしまうのです。「one is for all, all is for one」チームでのスポーツでは当たり前の言葉ですが、どうも、普段の生活では無視しがちですね。でも、なくては「勝利」はないですね。
「マンションは、チームプレーで生活するものだ」と自然に考えることができれば、きっと、経年や居住者の年齢に関係なく、「豊かなマンションライフ」を築けると思います。

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