6月18日の大阪での地震、1週間が経ち、被害の全貌が見えてきました。
被災された方には心よりお見舞い申し上げますとともに、被災されなかった方にも、
仙台や熊本、かつての神戸とともに、マンションの震災対策、見直す機会にしてほしい
と思います。
今回は地震の規模のこともあり、マンションについては多少ひびが入ったり
エキスパンションジョイントの落下等がみられるものの、
致命的な事例は無いようです。ガスとか水道とかのライフラインについては
事情は異なるところがありますが。
今回は、発災の時間が出勤時と重なり、エレベーターの停止による
閉じ込め事例が多く発生していました。幸いにも当日の午後までには
閉じ込められた皆さんも外に出られたようで(エレベーターそのものが当日中に
復旧したわけではありませんが)まずは大きな問題にならなかったようです。
マンションの震災対策、必要性はわかっていてもあまり進んでいません。
対策マニュアルは自治体などのアドバイスでよういされたところは多いようですが、
過去の事例でも、それが機能したという声は聞こえてきません。
多くは実権者の不在などで対策本部の立ち上げもできず、たまたま集まった
居住者の方で、被害状況の確認と安否確認を始めるも、情報の管理(整備)の
事情からなかなか把握できないで、というようでした。
震災は、過去の事例とほぼ同じことが将来起こるというものではないようです。
あくまでも過去の例は参考で、マンションでは何があっても、特に初動の対応が
できるような仕組みを作っておくことが必要です。たまたま過去の理事長経験者や
担当の理事経験者が数人在宅していればその場は問題なく進むのでしょうが、
それでいいのでしょうか。必要なのは区分所有者、居住者の皆さんで日頃から
よく話し合っておくこと、そして、刻々とマンションの状況は変化していくので、
状況(実態)が把握できる体制をつくっておくことです。そのためには、管理組合、
あるいは自治会と各居住者との間、または居住者の皆さん同士で、緊急時には
すぐに連絡を取り合える環境が欠かせません。
自分が「弱い」から使わない、できない人がいるから無駄だなどと言ってネットの
環境づくりを拒む組合もあります。しかし、まず考えることは必要ですね。
エレベーターで閉じ込められても、今は一般にスマホで連絡も取り合えます。
もちろんマンションでのルールが整備されていればの話で、そうすれば、当然
救出されるのも早くなりますね。また、仮に理事長が地球の裏側にいたとしても、
初動対応の陣頭指揮もとれるようになりますね。
まあ、自然は私たちに「考える機会」を与えてくれているのだ、と理解し、
「次」におこる事態に対応できるようにしておきましょう。今はそのための情報は
あふれていますので…
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