2020年5月1日金曜日

マンションの管理とコロナ禍問題④

さて、このコロナ禍の問題で何が?
「管理組合」だけの問題ではありません。自治会・町会があれば、
また、他の地域活動の組織があれば…
基本は同じ問題です。

多くのマンションでは、
「自分のマンション、団地にはまだコロナ感染者はいない」
という前提でいます。
一方で、その住人一人ひとりに対しては、
自分が、ではなくて、その相手が「感染しているかもしれない」、
として当たろうとしています。
その結果が今の対応ですね。
人が集まることは一切しない、集会ができる場所は閉鎖する、…
まあ消毒薬位は用意して、あとは管理会社さんお願いします。
じゃないですか?

さて、この前提では
普通の住人の方は、当然、マンション内に何人かの
感染された方がいて、管理組合の方、管理会社の方、
あるいはその他組織の役員の方は知っていて、
でも隠しているんだろう、って、疑心暗鬼になってしまいますよね。
もちろん、みなさん表向きは平静を保たれているでしょうけれど…

で、何かあったときにはどうされます?
本当に感染者の方が発生した、
あるいは、よく来られている宅配の配達員の方が…
とか、風の噂で伝わってきたら…

本当だったら、マンション・団地内でクラスター発生
かもしれませんね。どう確かめます?
そして本当に被害が出たら、だれの責任になるのですか?

行政?⇒ × 、管理会社?⇒ × 、町会長さん?⇒ ×
法的には別として、責任者なしではすまないですね。
もちろん、管理会社は、窓口の管理員さん、清掃員さん、など
マンションで仕事をすることを拒否されます。
でも、組合としても他の組織でも、受けるしかないですよね。
どうします?

その前に開催予定だった理事会、役員会、場合によっては総会、
人が集まることはできないから中止、できるようになったら…
で済むのでしょうか。でも、多くはそうされていますよね。

もちろん、ここでは、一般に理事長さん(管理者)が一身に
責任を負い、指揮をして、ちゃんとみなさんの協力のもとで
消毒から始まって、各種作業の手配、その他すべてを
やらなくてはなりません。コロナ禍が収まったら、じゃないですよね。
でも、日頃からの準備と打ち合わせがなければ…
ですよね。でも、理事長さん一人にできることではありません…

備えておくには、いろいろな会の理事会、役員会は、常に
実質的に開催できることが必要ですね。
もちろん、一堂に集まる必要はありません。
まあウェブ会議が開ければいいのですが、まあ、
理事長さんが適宜、関係のみなさんの意見を、
電話、メール等でも(後始末が必要なこともありますが)いいですから
まとめて、常に合意と役割分担ができるようにしておかない限り、

そして、広報担当の情報の管理
(伏せるのではなく、必要なところへの情報開示)を
行えない限り、安心も安全もありませんよね。

今までの「防災」では、感染病を想定されていた管理組合、
自治会等の組織はなかったはずです。

問題の状態になったときには、
もちろん、迅速、適切な作業が必要です。
(そして、自治体も、管理会社も、教えてはくれません。
      もちろん、普通の窓口では知らないのですから…)

幸運にも、今回感染者がなかったマンションでは、
これを、再発時の訓練だと思って、対応してください。
まあ、あとは、日ごろから行政にいろいろな接点を持っておくか、
専門家等にいつでも聞ける窓口を持っているか、
この点が重要になりますので。

今日は、この辺りで…



2020年4月16日木曜日

マンションの管理とコロナ禍問題③

コロナ禍の中で、マンション(管理組合等)として決める必要があること
当然ですが、国や地方自治体が示してくれるわけではありません。
今回は、このことについて…

会議室、キッズスペースなどの共用部分の使用を禁止しました。
玄関に消毒用アルコールを置きました。
理事会などの人が集まる会議は中止しました。
~多くのマンションでは、これで対策はおしまいです。
大丈夫でしょうか??

まず、前提として、マンション内には感染者はいない、これからも発生しない。
それでマンションを守るのなら、
それから、定期総会開催時期でもなく、工事関係など急いで決める
ことが何もないというマンションでは、これで耐えていてもクレームは
ないかもしれません。ですが…

東京都では感染者数が2,000人を超えてきました。
人口比では5,000人に1人くらいですよね。そして、特に体調に異変を感じていない
普通の方々は検査すら受けてない状態でですよね。
外国と違い、日本では1月から、もう3か月以上感染の問題は続いています。
まあ、「移す」心配のない人も含め、もう少し感染者は多いはずですよね。

そうです。数百戸のマンションでは、確率的に、1人や2人の感染されている方が
マンションの中におられるとしても間違いではないですよね。
あるいは、これから、マンションの外で感染してウイルスを持ち込まれる方も
発生する可能性があります。情報もなく、「気をつけましょう」ですまして
良いのでしょうか?
でも、先ほどの前提なら、そうですよね。あとで異変があったら、
管理組合の役員の皆さんは突き上げられることになりませんか。
管理会社のせいにしてしまえばいいのですか?
違いますよね。困るのはそのマンションに居住されている皆さんですから…

まず、感染者の情報です。 
勤務先(大手であれば)とか、クラスターの原因の店名などは公表されるようですが、
原則住所は公表されていません。普段通っていたクリニックでも、
その先生は知っているのでしょうが、公表されていませんよね。
外国からの帰国の状況も含め、管理組合(管理会社)もつかめてはいませんよね。
これで、その後、「マンションのエレベーターが原因らしいクラスターが発生」
とかがニュースで流れると…
もちろん、マンション名は公表されないでしょうが、
保健所とかが調べに来られるでしょうから、その時には、後の祭りでわかるでしょう。
実際の感染が始まって、1~2週間後のことになりますが…
管理組合が「知らなかった」ですみますか?数十人単位の感染者になっても?

まず、マンションの居住者についての感染者情報や、外国からの帰国の状況などは、
管理組合として把握しておく必要はありますね。
日ごろから、アンケート等行っているマンションなら、
今回、外国から帰られた方、とか、体調の問題を抱えている方とか、
匿名(棟やフロアくらいは表示してもらう)で調べることもできますよね。
それから、地域の民生委員の方とかには、当然に感染者情報はつたわっていますし、
その関係ができている場合には、把握もできるでしょう。

それから、ですが、管理組合として、ちゃんと情報収集と管理ができるように
しておかないといけません。理事長さんひとりでできることではないのです。
そして、マンションごとに個別の対策を決めなければならないのですが、
「会議室使用禁止」「理事会開催中止」で、いったい何ができますか??

ということで、この場合は、ネットの会議システム等で、
一つの部屋に人が実際に集まらなくても会議が成立するルール作り、
そして、組合内のセンシティブ情報の管理ルール等、決めておかないといけませんが、
こと、災害とかこのような感染症の際でないと具体的に動く方法、内容を
決めないと、事前に想定してもできないことしか決められなくて当然なのです。

そして、事後になって、一部のクレーマー組合員から突き上げられて、
大騒ぎになり、あるいは訴訟問題となって組合側が負けてしまうこともあるのです。
まあ、具体的には個別のセンシティブな問題ですが。
そしてこの、いわば管理組合としての「責任逃れ」が、震災等の大災害があった場合
「復旧のための給付金がもらえない」とか「復旧工事に着手すらできない」という
問題になってくるのです。クレームを言う人は「後のこと」ですから
何でも言えますが、結果住民全体の足を引っ張ってもなんの責任もありません。
それを、避けるためには、管理組合の日ごろからの緊張感と、
住民間の意思疎通を円滑に行える体制づくりが必要なのです。

その上での、管理組合(今回の場合は町内会・自治会等も)なのですが…

続きは次に…



2020年4月10日金曜日

マンションの管理とコロナ禍問題②

コロナウイルスについては、
東京都他に「非常事態宣言」が発令する事態となりました。
そして、感染者が見つかる事例数も急増しています。
それも、多くが「感染経路」不明とされています(当初ですが…)。
しかし、実は、それ以降の情報は開示されていません…

マンション(管理組合)においては、
「三蜜」は避けましょう、と広報しました。
人が集まる施設は閉鎖したし、会議は中止にしたから
これで「当マンションは大丈夫、安心です」…
これで完璧です。
としているところが多いようですが、本当に大丈夫でしょうか?
ここまで、前回書きました。

何が問題なのか?
まず、「自分のマンションには感染者はいない」
「人のマンション内での接触を断っているから、
   新たな感染者は入ってこない」
だから、住民が我慢していたら、そのうち解決する。
このHAPPY ENDを前提にしていませんか?
ということです…

まず、このコロナ禍、実は、いつまで続くかがだれにもわかりません。
現在の感染者の把握状況も、公表されているものは
決して最新のものではありません。

必要なことは、まず…
◎現状の、最新のマンション内の感染者の有無(状況)を把握すること
◎もし、感染者が居住者内に発生したらどういう対応を取るのか
◎必要な「情報の共有」をどうやって行うのか
これらのことをちゃんと決めておかなければいけません。

そして、例えば2020年度に大きな工事を予定した場合、
その準備や進捗をどう進めるかの問題もちゃんと協議しておかないと
あとで大変なことになります。ただ、延期すればすむものではありません。
来年の工事にすれば、費用が大きく上がることもあって、…
内定自体を業者側から取り消されることもあれば、この状況ですから
事業者も仕事を続けることができなくなってしまうこともあります。

総会は?
4~6月に開催されるところが多数ですが、本当に開催できるのでしょうか?
もしできなかった場合、どう対応すればいいのか?

これらのことは、「黙っていても管理会社がやってくれるから…」
「ちゃんと行政からの指示や連絡があるから」
期待してはいけません。あとで「理事長さん、どうしましょう?」
って聞かれるだけになりますから。
もちろん「管理組合」だけではありません。防災組織や町会・自治会だって
事の重大性は別として、同じ問題を抱えています。

これらを、すべて「安心」にできるには、
実は、この機会に、よく話し合って、マンションの中で話し合って
マンション内での方向性をちゃんとまとめ、広報しておかなければいけません。
(もちろん、正式な理事会開催でなくてもいいかもしれません
  その時のために「管理者」の制度が決められているのですから、
     そして、そこはそのマンション内の文化なのですから)

例えば、マンション内で感染者が出たらしい、とのうわさが出たら、
エレベーターは感染リスクが高いと言われていますが…
例えばタワマンで、「エレベーター使用禁止」なんてできますか?
低層階の人は、「すぐに実行するように」と当然言いますよね!

まずは、管理組合の中で、会議が開ける(準、でもいいです)ことの
体制作りです。(今の時代、法令できちんと決められている場合を除き、
別に、全員が一つの部屋に入らないと「出席」に扱えない、なんてことは
ありません)
会議は、複数の会場で同時開催も可能ですし、ネットを活用したもの
も可能です。「誰かできない人がいたら」まず誰かが言います。
そして、多くがあきらめて、すべてを停滞させてしまいます。
実は、仙台で、熊本で、震災復旧に関しても多くのマンションで
問題になりました。あまり大きく取り上げられてはいませんが…

このコロナ禍も近いものがあります。せっかくの機会です。
まずは、マンションで役員を中心に話し合い、正しい情報を
共有できるように、「話し合いを行う」場所(ルール)を作りましょう。

どんなことを決めるのか、何をすべきなのか…
これは、その次に、しかし至急に決めることになるのですが、次回に…


2020年3月28日土曜日

マンションの管理とコロナ禍問題

今年の初めから続いているコロナウイルスの問題で
みなさんも非常な不安を抱えられておられると思います。

もちろん、そこで生活されている方で、今後感染しないように、
とかには、国や各自治体の広報や、多数のメディアで「注意事項」が
多く出されいます。
「不要不急の外出はしないでください」「換気は十分に」
「適当な運動の為公園等で体を動かすことは必要」
「多くの人が集まる所へは出ないように」・・・
一つ一つの注意事項は確かに正しいことなのですが、
これらは、当たり前ですが、近くに感染されている人が
いないことで、そして、自分が感染しないための事項ですよね。

では、もし近くに不幸にも感染された方が出たら、
あるいはごく最近、海外から帰国され感染している可能性がある人が
おられたら、どういう対応したらいいのか、
現実には何も示されていません。当然に疑心暗鬼になりますよね。
毎日感染された方の数は公表されていますが、
お住いやお名前は分かりません。当然ですが…

これから、「マンション」の話です。
東京近郊、阪神間の各地域のマンションに住まわれている方には、
日常の生活に関わるこれらの注意事項にどう対応されていますか?

当然、自分の住んでいるマンションには感染者(疑われている人も)は
いない、そして自分や家族も感染していない、
これを前提に、前記の各注意事項に従うしかないですね。

ここでの課題です。
「自分の住んでいるマンションに感染者、疑義者はいない」
という情報の裏付けをどうやってつかむのでしょうか。
実は、日頃の余程住民間の交流が進んでいるマンションでない限り
その情報は入りませんよね。
一応は、今発表される感染者はまだ人口比極めて小さいです
多分公表された感染者はいないと判断してもいいでしょう。
でも、これは実は1~2週間前の数字だということも重要です。
最近ヨーロッパやアメリカから帰ってきた人が
何人かおられる所は、当然に普通ですよね。
こういうことの情報入手も含め、どのように対応を考えられますか?

そうなんです。ここでは、特に多くの人が集まって住んでおられ、
隣との住戸の距離も近いマンションでは、
やはり、「管理組合」の力に頼るしかないですね。
もちろん、この部分を町内会などに任せている、
というかお願いしているところでは、そちらで動かれてもいいのですが。
でも、現実は難しそうですね。

そうなんです。今は「災害」の真っただ中なのです。
そして、風水害や震災のように、その被害というか「結果」が
すぐに把握できない(目に見えにくい)特殊な「災害」なのです。
そしてもし不幸なことになれば、
「全員2週間の隔離」とか、最悪「マンション内でクラスター感染」
という事態も可能性はゼロではないのです。
ちゃんと前記の注意事項を守っていてもです。

一言で言えば、
「人が集まるところに出るな」
「そういう会議を含むイベントは中止しよう」と言っても

マンションでは
「ちゃんとそこに住んでいる人たちで、
『正しい情報』の共有をして、そしてまさかの時の
対応方法を話し合っておく」
ことが必要なのです。そして機会は今しかありません。

「理事会」や「総会」などを「とにかく中止しよう」って
叫んでいるだけではいけないということなのです。

その対応については、次回に…

2020年2月28日金曜日

マンションの管理不全問題で考えること

ようやく書き込みの時間が取れました…

高経年のマンションの増加は続いています。一方で、国等が押している
マンションの建替えは一向に進む気配ではありません。
でも、では高経年マンションで、今後の方向性をまとめることについても
なかなか合意が作れるかというと、そうでもないようです。

ただ、多くの高経年のマンション(特に公団等が分譲した団地)では、
「建替えしない派」はもちろん多数を占めているようですが、
少なくとも、最小限の工事実施で現状を維持するだけでは、当面80年~100年
まで、マンションを維持することも難しいということが理解されるようにも
なってきたようです。もちろん、落ちこぼれれば「管理不全」ですよね。

マンション管理に関しては、昨年から引き続き「管理不全」の問題が
大きくなっています。建替え、長寿命化改修の課題も、
基本は同じくくりであって、このあたりを包み込んでということですが。

この「管理不全問題」について、先日、次回の日本マンション学会の
大阪大会に向けた原稿を何とか仕上げたのですが、
その中で少し感じたことがあります。いくつかの団地型マンションの
空家リスクについての状況を扱ってみたのですが…
そこに見えてきたことが…

もちろん、築50年ほどの各団地マンションは、現在はまだ「健全」に
管理されています。よく言われる配管設備の改修工事もきちんと進んで
いるようです。でも、これだけではマンションの将来が、
当然安心できるものではありません。

これらの団地マンションでは、現在の組合役員の皆さんは、多くが
昭和の時代から、「永住できる(住みごこちのいい)マンション」を
目指して、長年(もちろん連続ではないことが多いですが)役員を
努められ、その団地の隅々まで把握されている方々です。

その皆さんが把握されている現況は…
「マンションの区分所有者の皆さんの高齢化」「特に若い世代からの
役員のなりて不足」「マンション管理に興味を持つ人たちの減少
(総会で特別決議事項が可決できない」そして、何より、「頼りになる
参考事例が把握できていない」ということです。経験豊かですから、
この点は正確に理解されています。

ただ、ここの問題に対する「適切な回答」というか、
模範的な対策が成功している事例はほとんどありません。
従って、過去に「団地の優等生」と言われるぐらいに、
環境整備を実現された皆様には、特に自信があるがゆえに、
昔の、「とにかくやってみよう」という姿勢が取れないのです。
「失敗すること」が怖くなっているのです。そして、30年前と違って、
今から30年後の生活を、70歳を超える方が多数を占める理事会では、
具体的にイメージすることも難しいのです。

それでも、将来の答えは必要です。
「建替え」か「きちんと改修、アップデートしての長寿命化」か、
あるいは、悲しけれども「負担を伴う解消か」…
残念ながら、改修費を押さえて(現状維持以下、劣化、陳腐化を認めながら)
それでも、あと30年、50年存続することは、ほぼできません。
建物は持っても、住む人がいなくなるのです。

これが現実なのかなと感じました。
もちろん、対応方法はあると思います。
「初心に帰ること」なのですが、この続きは、また書こうと思います。




2019年12月31日火曜日

豊かなマンションライフのイメージ(管理不全への不安の払拭⑤)

今日で2019年も終わります。
このテーマも一旦閉めたいと思います。

「管理不全マンション」なんだか暗い話題で、末期の癌のように、もう将来のない姿だと感じられる方も多いと思いますが…
でも、今の自分のマンションが「管理不全」の状態に陥ってしまったのか、いや、「健全」なのか、という問題ではないのです。現実には、この二つの状態にはっきりとした境があるわけではありません。「健全」と思われているマンションでも、「管理不全に至る初期症状」が現れ始めているマンションも実は多いのです。ですが、この状況のうちは、そのマンションの住民の皆さんが気がつきさえすれば、容易に、そして2~3年の短期間で完全に回復できます。気がつかないうちに…、ということもあります。

「管理不全マンション」の初期症状のうちは
人間の癌などと同じで、気がつかないけれど、検査の数値が悪いから…
でも初期のうちに気がつけば(あるいは生活パターンを変えるだけで自然に)、容易に完治してしまうものなのです。

重度の「管理不全マンション」の状態に陥ると、確かにそこからの回復は大変で、「暗く」で「重い」話になってしまいますが、
「管理不全マンション」に陥らないようにすること、あるいは、管理に問題を抱えるようになった気がするマンションが、そこから脱却しようと「積極的に」考えることは、実は、「後ろ向き」の話ではなく、自分自身のマンションの将来を真剣に考え、そして、将来の「住みよい」そして「そこに住みたいという人が多くいる」(人気がある)マンションを創る、「前向き」の、「将来に夢のある」話なのです。

まだ「管理不全」に陥っていない(と思える)から安心、何も対策を考えなくてもいい…、そして、そう後任の役員に受け継いでいけばいい。と考えたら、現実にはかなりな確率で、遠くない将来ほぼ確実に「管理不全」になるのでしょうが、
来年も、いや10年後も、「自分のマンションは自分たちで」ちゃんと考えて、健全に運営していこうと、多数の住民(区分所有者)が考えるようになりさえすれば、
きっと、10年後も20年後も「すばらしいマンション」であり続けることができると思います。(その年の役員の方だけのことではありません)

そうです。人間の健康管理と同じように、日頃の意識と努力しかないのですが、これを「負担」ではなく「自然に」できるようにすることが、「管理不全に関係のない」「住みよい」マンションを作ることにつながるのです。
このために必要なことは、区分所有者の皆さんが、日頃から、ごく自然に、マンションの将来について語り合える場を備えることです。他に必要なことはないかもしれません。「安心」なマンションは、管理会社や管理員の方が作ってくれるものではありません(もちろん影響力はありますが)。
区分所有者の皆さんが自分たちで考えることが大切なことなのです。

皆さんも、明日から良い年でありますように…、そして長く続かれますように…

2019年12月3日火曜日

豊かなマンションライフのイメージ(管理不全への不安の払拭④)

マンションは「区分所有」という一つの所有関係です。ですが、日本の現状でのストックは650万戸以上。もはや「特別な」所有関係ではありません。そして、マンションの建物は区分所有部分だけではなく共有部分も相当に存在します。ここまでは、マンションを所有されている方は理解されています。
ですが、権利関係についての理解が十分でないから、マンションの所有(居住)は、コストの安い賃貸(レンタル)だと考えてしまうのです。

確かに、不動産の取引(価格設定)においては、原則として建物の価格は全て、その建物の区分所有部分の価格として分けられています。共用部(規約共用部は少し違います)は原則として単独で取引されない以上、当然、そこに建物の価値の一部を割り当てることはできません。このためですが、でも、現実に共用部に価値が無い訳ではありませんよね。
そして、土地(共有)の価格についても、多くはここに分割して付加されています。土地を単独で取引することができない以上、今の日本の常識では「価値0」ですから。

この「価値0」は、単独で取引ができないからの「価格0」であって、本当に建物共用部や土地が「0円」の価値しかない訳ではなく、これが、区分所有建物の価格を作っているのだということは再認識して欲しいと思います。そして区分所有部分の価格形成のうちの結構大きな割合を占めていると思います。

ですので「共有建物と敷地の管理」という活動(管理組合の目的)は、マンションの区分所有者にとって、他人の財産の面倒な管理作業を引き受けているという事ではなく、自分の大切な財産(区分所有不動産)の価格の大きな部分を保つ(というか形成する)活動をしているという意識を強くしないといけません。そして、この「管理」を他の区分所有者を含め他人に任してしまう(いろいろな作業を依頼するということではなく「意思決定」を、です)ということは、「財産を持つ人」は決してやってはいけないことです。もちろん、この立場をしっかりと理解して、他人に「委任」するのは自由ですが、これは「他人事」ではないということです。

もちろん、立場を変えて、管理組合の役員を引き受けている人たちにとっては、マンション管理のすべての決定権を委任されているのではなく、各区分所有者の各人の意思決定(基本は多数ですが)に従って、様々な管理についての「決定」を行わないといけないのです。そして、この組合員の意向は、時とともに大きく変化もしています。昔のように、「不動産は何もしなくても価値がある」という状況ではなくなっています。安易に10年以上前の規約に準拠しようとしたり、設備や環境の現状維持だけを考えていたら「負の価値」にもなる可能性があります。

こういった認識を、区分所有者のほぼ全員が持ち、その意向に従って管理組合の役員がしっかりと管理すれば、多分「管理不全マンション」と呼ばれることはないでしょう。管理組合の役員はスーパーマンではありません、神様でもありません。別に普通の人です。特に特別な「資格」ではありません。何もしなくて組合員の多数が納得できる「提案」も「決定」もできるわけがありません。もちろん管理会社に丸ごと頼めばいい訳でもありません。

そうです、組合員全員が自分のできる範囲で「管理」に積極的に参加して(いまはネット参加も当然「あり」です)、意見交換し、必要なことを行っていく。目先の利益追求(高齢の区分所有者が「あと5年暮らせれば、あとは知らない」などと堂々と主張することも含め)や、自分だけの抜け駆けは許されない。この意識さえ保てれば、おそらく模範的な「適正管理のマンション」を実現できるでしょう。必要な情報開示と、他のマンションとの意見交換も自然にできるようになります。なぜって?「自信を持って誇れるマンション」だからです。当然ですが、役員の人材も現れてくるでしょう、そんなに負担を感じないで務まるはずですから。それでも、自信がなければ、外部の専門家に意思決定の支援に加わってもらうのも一案になりますが…

ということで、少し長くなりましたが、今日は…