2019年3月23日土曜日

最近の相談から(情報の保護に関して)


マンション管理に関してだけではありませんが、
最近、よく気になることが「個人情報の保護」に関する問題です。

住所、連絡先、フルネーム、メールアドレス、そして、マイナンバーとか。
病気とか、宗教とか、極めてセンシティブなものは別として、
問題のは、ある意味で、個人や会社を特定するための基本的な情報ですね。

よく、「情報が悪用されるといけないから、名前は明かしたくない」とか、
どんな局面でも、当然の権利のように主張する人がいます。
一方で、こう言われると面倒くさいから、と言って、必要な情報も
聞かない、あるいは聞いてはいけないと信じている人がいます。
これが、実は社会に対して不利益をもたらし、様々なリスクを生んでいるのですが、
それよりも「変な責任を負わない方が安心」と考えている人が、
相当数おられます。実は、これらの方が、結果的に一番の損害を被っている、
あるいはこれから被ることになるとは気が付かないままで。

例えば、マンションで(もちろん、賃貸の共同住宅でも同様ですが)、
新たに入居して、管理事務所や、近隣の住居の居住者に、
ここに自分が住んでいることがわかると、何かと面倒、とか、
で、できるだけ部屋の近くで他の人に顔も合わせないように、そして
表札も掲げず、空家かどうかもわからない状態で住んでいて、
実際に、何か具体的に「得」をすることはありますか?

実は、犯罪に巻き込まれる人、孤立して亡くなったりする人、
(別に一人暮らしとは限りません、小さな子供のために、と思って
という家族の場合もあります。)、ほぼ、近所の人との付き合いのない
人たちばかりです。そしてさらに不安になり、セキュリティの強化に
費用をかけ、そして、ネットを経由した甘い誘いにかかってしまうのです。

安全に、そして快適に暮らすには、最低限、近所の人(複数、できれば
5、6人以上くらいで)、フランクに話ができて、そして、メンバー以外には
あまり秘密を洩らさない(でも、必要な情報は伝達してくれる)人との
適当なつながりを持てなければいけません。
それで結果的に、安心感は持てないのです。

かつて、夢をもって団地に住んだ人たちは、入居当初から、
意識して、そういうグループを作ろうとしました。そして、活気ある団地が
生まれました。小さな子供が1人で公園に遊びに行っても、
安心な街ができあがっていたのです。
しかし、今の若い世代には、そんな信頼感は育たず、
高齢者は、自分の子供が巣立って時間がたつと、すっかり忘れて
しまったようです。

すこし、話がそれているようですが、そうではありません。
長くなってきましたので、近く、続きを…


2019年3月1日金曜日

2月16日習志野市セミナーにて講演してきました

2月16日、習志野市で、「マンションの長寿命化のための合意形成」ということで50分ほど話してきました。

新築から30年以上のマンションが増えてきています。マンションの寿命は、40年とも60年ともいわれていますが、実際はどうでしょうか。「寿命がきて住みにくくなったら、建替えればいい」のでしょうか、それとも「しっかりとメンテナンスを行ってあと数十年このまま暮らす」ことがいいのでしょうか。
マンションで重要なことは、これを一人では決められなくて、区分所有者のみなさんがみんなで話し合っていかなければいけない、ということです。かつてバブル期にあった「建替えは全く持ち出しがなくできる」時代ではもうありません。再生(長寿命化)と言っても、昔のままの生活とはいかないのでアップデートしていくためには相当な費用がかかります。また、誰かがうまい話を持ってきてくれることも期待は薄いと思います。少なくとも「その方向性」だけは区分所有者の皆さんで決めなければなりません。これが「合意形成」なのです。

高経年のマンションは、もし何もしなければ、あと10年、20年で寿命が来てしまいます。そうすれば、建替えも、住み続けることもできなくなります。いちばん悲惨な結果になるかもしれませんね。とりあえず「自分の生きている間持たせればいい、あとのことは関係ない」のでしょうか?
ではないですね。病気で余命の宣告をされてる方でない限り、そういう方が結局最後に残ることになり悲劇の主人公になってしまうものです。そう、建替えても再生に挑んでも、どちらでもいいのですが、次世代に「確実に受け継がなければ」なりません。もちろん今年話し合いを始めれば、2~3年後には工事に着手できるとか、そういうものではありませんし…

ここで、高経年マンションでは、何を考え、何を話し合い、どう「目標」を立てるか、こういう視点から話してきました。


この内容の詳細は? … また書いていきます。